掛け合わせ

2018年01月29日

先般、総務担当者と社員さんたちの待遇について議論をした。

細かな話なのだが、彼女はしっくりこないから明確にしたいということであった。

 

私はもともとこの件に関心が持てなかった。

話は平行線を辿り、5分….10分…と時間は経過してゆく。お互いにイライラしているのが分かる。

私の中に町工場社長特有の考えがブクブクと湧き出てくる。

 

 

大抵このような場合、どちらかが譲って軟着陸するのが常である。

100のうち50譲るのか、いやいや20譲るのか。。。

譲り合って足して100になればよいのだが、成果は100にならないことも多い。

相手が強かったり、権力が有ったりすればなおさらである。

零細企業の場合であれば、社員さんは100捨ててゼロとしてしまうことも多い。

言わなければよかった、言ってもしょうがない、言わないほうがマシだ。

 

 

「こんな小さな会社なんだから、そんな細かく規定なんてする必要ないし、できない!」

 

・・・・まさに私がそれを言わんとしているその瞬間!

 

ある人の言葉が浮かんできた。

 

 

『できること』と『できること』を掛け合わせていくんです。

 

 

ハッと思った私は、自分の理想や理念と今の自分を照らし合わせてみる。

社員さんをコストとして見ようとする自分がいた。

 

総務の彼女は細かいところに気づき自分の理想を求めてゆこうとしている。

お互いの気づきや思いを掛け合わせてみたいと思った。

彼女の得意なこと(できること) X 私の得意なこと(できること)を掛け算してみる。

足し算引き算ではなく、掛け算してみようと気づいた瞬間に着地点はすぐ見つかった。

 

スタート地点は完璧ではないかもしれない。しかし都度見直せば良い結果になる。

 

なぜなら。

 

お互いの想いを掛け合わせたから。

それはマイナスではなく、既にプラスに動き出しているのだから。