つながりのデザイン

2019年03月11日

【Open Space Technology】

OSTと呼ばれる手法は、1985年Harrison Owen によって提唱され、相違をもった人々が衝突する可能性を持つ複雑な課題に大きな効果を生んでいます。

その手法は、グループの大小に関わらず、そこに存在する複雑性やカオス、混乱や衝突に参加者を関与させる手法と言い換えることができます。

 1985年に行われたある会議の中で、一番皆が充実していたと感じた時間が実はコーヒーブレイクだった、ということに始まりました。

その要因が全員一致で「コーヒーブレイクによるものだった」という結論から、同氏はコーヒーブレイクがもたらす協働性や興奮をシステムとしてワークショップに取り入れる手法を考えたのです。

オープンスペースとは「時間とスペースの創造」と言い換えることができます。創造される時間とスペースは、まったくの個人に委ねられるため、そこにはトピックや時間の流れ、深さなど複数の異なる性質による時間やスペースが起こります。

それらは個人のユニークなアイデンティティを生み出し、同時にアイデンティティを与える空間となるのです。                                                                               2018年『対話の文化祭』資料より

 

 

社長室でカフェをやると言い出して3ヶ月が経とうとしている。

全社員とはいかないまでも若手を中心に訪れてくれている。

オープンにしているのではあるが、来るよう誘うこともない。

入りにくいと思う人もいれば、そう思わない人もいる。たぶん。

動機づけの主体はあくまでも個人であり社長や会社ではない。

 

時間に余裕があるお客様や金融機関の方々にもコーヒーをお淹れする。

“そんな、社長に淹れてもらうなんて” と最初は遠慮しておられたが、

最近では、“コーヒー淹れようか?” “じゃあ、お願いします” が定番である。

 

コーヒーにてブレイク。

話の内容が最近の楽しみや趣味のコトなどに広がりをみせ空気をブレイクしている。

一種の興奮にも似た活き活きとした発話が起こることもあり、それを皆で楽しむ。

緊張や“せねばならぬこと”から一瞬解き放たれ解放的な空間を感じる。

その中で仕事の話もしながら”つながって”いくことをを楽しんでいる。

 

人と人との「つながり」をデザインする。

組織という構造的なつながりを超えて。

 

つながった「人たち」をさらにデザインしていく。

上から下への管理的なつながりを超えて。

 

Caféに限らず色々な場面で「つながり」のデザインは楽しめる。

そんなデザインに最近とても惹かれている。

 

早川工業社長室扉の看板 (笑)

OSTの文献を紹介頂いたヲバタアキラ氏に感謝!