いとなみ
2018年11月20日
人は人とのつながりの中で生きている。
孤独を楽しめるのも、つながりがあることによって成り立つと感じる。
何億人中のひとつのそのつながりはとても稀有なもの。
そして個々のつながる色は千差万別。
「つながる」とは何を言うのだろう。血縁はそのひとつであろう。
人と人はなにをもってつながったと実感できるのであろうか。
交わす言葉やふれあい。情や感性。色々なつながり方。
それは「いとなみ」ともいえる。そう。人はいとなみの中で生きている。
いとなみの中では、日々繰り返されるものや新しいものとの出会いもあるだろう。
それは自分の心や情などによって感じとっていくこと。
対話やふれあいなどを通じて交換し合うこと。
苦しみや悲しみ。喜びや楽しみ。
いとなみの中で繰り広げられる心の居場所ともいえる。
それは自分の紡ぎだした色と相手の紡ぎだした色によって新たな色へと変化する。
人には上も下も無く、ただ紡ぎだした色なのだと思う。
言葉や力で優劣をはっきりさせることではなく、ただただ色を紡ぐ。
その色は目に見えるようであって実は何もなく、各々の中に粛々と蓄えられている。
思い出やトラウマなどもそうかもしれない。
実関係は断つことが出来ても、粛々と蓄えられたものは消えることは無い。
日々のいとなみの中で紡ぎ紡ぎ合いながら人は生きていけるのだと思う。
いとなみの中であれば人はどんなものにもなれるのだと思う。